こんにちは。車買取界隈、運営者の「K」です。
憧れの輸入車に乗りたいけれど、周囲から「外車の中古はやめたほうがいい」と猛反対されて迷っていませんか?確かに、外車の中古が安い理由には維持費への懸念が深く関係していますし、国産車に比べて故障しやすいというイメージも根強いですよね。「本当にお金持ちしか維持できないのか」「おすすめしないメーカーさえ避ければ大丈夫なのか」、あるいは「軽自動車のような感覚で乗れるものなのか」など、購入前の不安は尽きないと思います。
- 外車の中古を購入する際に覚悟すべき具体的なリスクと出費
- なぜ輸入車は「日本の気候に合わない」と言われ、壊れやすいのか
- 後悔しないために知っておくべき、状態の良い車両の選び方
- 維持費を抑えて賢く外車ライフを楽しむためのプロのコツ
外車の中古はやめたほうがいいと言われる5つの理由
「憧れのあの高級外車が、軽自動車より安い価格で売られている?」と、中古車サイトを見て心が揺らいでいる方も多いかもしれません。しかし、その魅力的なプライスタグの裏には、必ず理由が存在します。ここでは、なぜ一般的に「外車の中古はやめたほうがいい」とアドバイスされるのか、その背景にある5つのネガティブな要因について、私自身の経験も交えて包み隠さず解説します。
外車の中古が安い理由は維持費への恐怖にある

中古車サイトを眺めていると、新車時には500万円、600万円もしたドイツ製の高級セダンが、5年落ちや7年落ちになった途端に100万円台、時には数十万円という驚くべき安値で並んでいることがあります。「これなら自分でも買える!夢が叶う!」とテンションが上がってしまう瞬間ですが、一旦冷静になってください。この安さには明確なカラクリがあります。
最大の理由は、「購入後に待ち受けている維持費に対する恐怖」から、市場での需要が極端に下がるためです。
外車、特にメーカーの保証期間(一般的に3年〜5年)が切れた個体は、いつどこが壊れるか予想しづらく、一度の修理で数十万円単位のお金が飛ぶことも珍しくありません。例えば、ちょっとしたセンサーの故障で10万円、エアコンのコンプレッサー交換で20万円…といった具合です。多くの人はその「見えないリスク」を恐れて手放すか、そもそも中古では買おうとしません。
つまり、売り手(手放したい人)が多いのに買い手(リスクを負ってでも欲しい人)が少ない、需要と供給のバランスが崩れた結果として、価格が暴落しているのです。決して「品質が良いのにお買い得」なのではなく、「リスク込みの価格」であると認識する必要があります。
車両本体価格が安いということは、それだけ「前オーナーが維持費に耐えられずに手放した可能性」や「これから高額な消耗品の交換時期が到来する可能性」が高いと考えるのが自然です。安い車=お買い得ではなく、将来発生する修理費の「前払い分」が安くなっているだけと捉えるのが安全です。
日本の気候が外車の中古に故障を引き起こす

よく車好きの間で「外車は日本の気候に合わない」と言われますが、これは単なる都市伝説や言い訳ではなく、構造的な事実です。欧州車などは、基本的に現地の冷涼で乾燥した気候や、アウトバーンのような高速道路を長時間巡航することを前提に設計されています。
一方、日本はどうでしょうか。高温多湿であり、特に都市部では信号や渋滞による激しい「ストップ&ゴー」が日常です。この環境の違いが、車に想像以上のダメージを与え、寿命を縮めています。
具体的な影響としては、以下のような症状が挙げられます。
ゴム・樹脂パーツの劣化
日本の強烈な湿気と熱は、ゴムパッキンや樹脂製の部品を加水分解させたり、硬化させたりします。その結果、窓枠のゴムがボロボロになったり、エンジンルーム内のプラスチック部品が熱害でクッキーのように脆くなり、触っただけで割れてしまうこともあります。
天井の垂れ
これも欧州車あるあるですが、天井の布を貼り付けている接着剤が日本の熱と湿気に耐えられず剥がれてしまい、天井がテントのように垂れ下がってくる現象です。修理には天井全体の張り替えが必要となり、高額な出費となります。
トランスミッションへの負担
高速走行を得意とする欧州車のトランスミッション(変速機)にとって、日本の渋滞路での微速前進や頻繁な変速は大きな負担となります。これが原因でジャダー(振動)が出たり、最悪の場合は変速不能になるトラブルも少なくありません。
外車の中古で故障が多い部品と修理費の現実

「壊れるとは聞くけど、具体的にどこが壊れて、いくらかかるの?」ここが一番リアルに気になるところですよね。外車の中古を購入した後に見舞われやすい代表的なトラブルと、その修理費の概算をまとめてみました。これらは決して稀なケースではなく、定番のトラブルです。
| よくある故障箇所 | 症状の例 | 修理費の目安(概算) |
|---|---|---|
| 天井の垂れ | 内装の布が剥がれて頭に付く | 5万〜10万円 |
| パワーウィンドウ | 窓が落ちて上がらなくなる(レギュレーター破損) | 3万〜8万円(1箇所につき) |
| オイル漏れ | 駐車場の床にシミができる、焦げ臭い | 数万〜30万円超(場所による) |
| エアコン故障 | 冷風が出ない、異音がする | 10万〜30万円超 |
| 警告灯の点灯 | O2センサーやABSセンサー等の故障 | 数万〜数十万円 |
| 水回り(冷却水漏れ) | ウォーターポンプやホースの破損でオーバーヒート | 5万〜15万円 |
国産車なら数千円〜数万円で直るようなパーツでも、外車の場合は「部品代が高い(輸送費やブランド料の上乗せ)」「工賃が高い(構造が複雑で整備に時間がかかる)」というダブルパンチを受けます。特に、部品を分解して修理するのではなく、アッセンブリー(丸ごと)交換しなければならないケースが多いため、請求書を見て膝から崩れ落ちそうになることもあります。
また、実際の中古車トラブルについては、公的な機関からも注意喚起がなされています。購入前にはこうしたリスクも把握しておくべきでしょう。
(出典:消費者庁『中古自動車の購入・売却等トラブルにご注意ください!』)
「壊れない外車はない」という前提で考えるべきです。中古車販売店で「今のところ調子いいですよ」と言われても、それはあくまで「今この瞬間は警告灯がついていない」というだけの意味かもしれません。納車翌日に壊れるリスクもゼロではないのが外車の中古です。
おすすめしないメーカーはある?外車中古の選び方

「じゃあ、どこのメーカーなら大丈夫なの?」「逆に絶対やめたほうがいいメーカーは?」と聞かれることがよくありますが、一概にメーカー名だけで「ここは絶対ダメ」と断じるのは難しいものです。年式や車種によって信頼性は大きく異なるからです。
ただ、リスクを極力避けるために、初心者が手を出さないほうが無難なタイプというのは存在します。
避けるべきリスクが高い車両の特徴
- 日本での流通量が極端に少ないマイナーなメーカー 部品の入手が困難で、本国からの取り寄せに数ヶ月かかることもあります。また、修理できる工場が非常に限られます。
- 複雑な電子制御やエアサスペンションを搭載した高級セダン 新車時は「雲の上の乗り心地」ですが、中古になるとエアサスは時限爆弾です。1本故障すると、4本すべてのバランスが崩れるため、数十万円〜百万円コースの修理費がかかることがあります。
- 低年式のイタリア車やフランス車のATモデル(特に初期のデュアルクラッチ) トランスミッション系の制御トラブルは修理費が高額になりがちで、最悪の場合、走行不能になるリスクがあります。
逆に、比較的信頼性が高く、部品も流通しているドイツ御三家(メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ)や、フォルクスワーゲンなどは、街の整備工場でも対応できるケースが多く、社外品のパーツも豊富なので「維持しやすい」部類に入ると言えるでしょう。それでも国産車よりは手がかかりますが、情報量が多いのは大きなメリットです。
外車の中古を軽自動車感覚で維持するのは不可能

最近はフィアット500やミニ、フォルクスワーゲン・ポロなど、コンパクトでおしゃれな外車も人気です。そのサイズ感から「軽自動車と同じくらいの維持費で乗れるのでは?」と期待される方もいますが、残念ながらそれは完全に不可能です。
まず、多くの輸入車はハイオクガソリン指定です。燃費性能も、最新の国産軽自動車やハイブリッドカーに比べれば劣る傾向にあります。ガソリン代だけでも年間数万円の差が出るでしょう。
さらに大きな違いは「消耗品の考え方」です。欧州車は「ブレーキローターも削って止める」という設計思想のため、ブレーキパッド交換の際に、金属の円盤であるローターも同時に交換する必要があります。これだけでも、国産車の車検費用より5万〜10万円ほど高くなる要因です。「車体は小さくても、中身は外車」であることを忘れずに、予算計画を立てる必要があります。
「維持費が安い外車」を探すよりも、「維持費がかかっても乗りたいと思える外車」を探す方が健全です。無理して維持費をケチると、重要な整備を後回しにしてしまい、結果的に大きな故障を招くことになります。
それでも外車の中古はやめたほうがいいか最終判断
ここまで脅すようなことばかり書いてしまいましたが、それでも街中で颯爽と走る外車を見かけると「やっぱりカッコいいな」「いつかは乗りたいな」と思いますよね。私もその気持ちは痛いほどわかります。
リスクを理解した上で、それでも乗りたいという方のために、ここからは「買ってはいけない人」と「買ってもいい人」の境界線、そして賢い選び方についてお話しします。
外車の中古は金持ちの道楽?見栄っ張りとの違い

「中古の外車に乗るなんて、金持ちの道楽か、無理して見栄を張っているだけだ」という冷ややかな世間の声も気になるところです。確かに、湯水のように使えるお金がある本当のお金持ちは、保証の効く最新モデルの新車に乗るでしょう。
しかし、私が知る限り、中古の外車を楽しんでいる人の多くは、単なる見栄っ張りではありません。「その車が持つ独自の走りやデザイン、世界観」に惚れ込んでいる純粋な車好きが多いのです。
賢い車好きは、新車価格から大きく値落ちした「底値の良質な個体」を狙い、浮いた車両購入予算をその後の整備費(リフレッシュ費用)に回して楽しんでいます。重要なのは「見栄のために無理をしてカツカツの状態で買う」のではなく、「その車に乗るために必要なコストを許容できる余裕があるか」です。維持費を払えるだけの「余剰資金」があるなら、それは立派な大人の趣味として成立します。
走行距離や年式で見る外車の中古の正しい選び方
では、具体的にどのような個体を選べば、地雷を踏む確率を下げられるのでしょうか。一般的には「走行距離が少なく、年式が新しいもの」が良いとされますが、外車の中古選びにおいては、少し視点を変える必要があります。
最も重要なのは、数字上のスペックよりも「整備記録簿(メンテナンスノート)」が完備されているかどうかです。
極端な話、走行距離が2万キロしかなくても、過去に一度もオイル交換されておらず、ずっと青空駐車で放置されていた車は危険な地雷です。ゴム部品は劣化し、エンジン内部はスラッジ(汚れ)だらけかもしれません。
逆に、走行距離が8万キロや10万キロを超えていても、前のオーナーが正規ディーラーで半年ごとに点検を受け、消耗品を予防的に交換し、屋根付きガレージで大切に保管されてきた車なら、まだまだ元気に走ってくれる可能性が高いです。年式や距離という「数字」だけでなく、「どのように扱われてきたか」という「履歴(ストーリー)」を最優先にチェックしてください。
外車の中古で故障リスクを減らす認定中古車の魅力

もし予算に少し余裕があるなら、ぜひ検討してほしいのがメーカー系の正規ディーラーが販売する「認定中古車(CPO)」です。
これはディーラーが独自の厳しい基準(例えば100項目以上の点検など)で整備を行い、一定期間(1年〜2年)の手厚い保証を付けて販売する中古車のことです。一般的な中古車販売店より車両価格は割高になりますが、その分、「納車前に消耗品がしっかり交換されている」「万が一の故障時もディーラー保証で無償修理できる」という圧倒的な安心感があります。
特に初めて外車に乗る方や、車のメカニズムに詳しくない方は、目先の安さよりも「安心を買う」つもりで認定中古車を選ぶのが、結果的に一番安上がりになることが多いです。トラブル時のロードサービスなどが付帯していることも大きなメリットです。
信頼できる専門店で外車の中古の維持費を抑える
「認定中古車は予算オーバーだし、古いモデルが欲しい…」という場合は、その車種やメーカーに特化した「専門店」で購入することをおすすめします。
専門店は、その車の弱点や壊れやすい箇所を熟知しています。「この年式のこのモデルは、ここがよく壊れるから対策品に交換しておこう」といったノウハウを持っています。また、修理の際も、ディーラーのようにすべて新品の純正部品を使うのではなく、信頼できるOEMパーツ(社外品)やリビルト品(再生部品)を使って、安く修理する方法を提案してくれることがあります。
あなたの愛車の「主治医」となってくれる信頼できるショップを見つけることができれば、ディーラー価格よりもずっとリーズナブルに維持することが可能です。購入前に、そのお店の口コミを調べたり、実際に足を運んでスタッフがどれだけその車に詳しいか(愛があるか)をチェックしてみましょう。
結論として外車の中古はやめたほうがいいのか
最後に、この記事のまとめとして、結局のところ「外車の中古はやめたほうがいいのか」について、私なりの答えをお伝えします。
もしあなたが、車を「単なる移動手段(家電のような道具)」と考え、「できるだけお金と手間をかけずに乗りたい」と思っているなら、間違いなくやめたほうがいいです。そのニーズには国産車の方が圧倒的に応えてくれますし、外車を買うとストレスしか残らないでしょう。
しかし、もしあなたが、その車に乗ることで得られる高揚感や、ドアを閉めた時の重厚な音、ステアリングを握って高速道路を走る時の喜びに価値を感じ、「何かあった時のための予備費(車両価格+50万〜100万円ほど)」を用意できる覚悟があるなら、挑戦してみる価値は十分にあります。
リスクを正しく理解し、適切な対策を講じた上で乗る外車は、あなたのカーライフを間違いなく豊かで彩りあるものにしてくれるはずです。後悔のない選択ができるよう、じっくり検討してみてくださいね。

